ラフ

作品名: ラフ
作品名(読み): らふ
単行本: 1-12巻 全巻 / 文庫版 1-7巻 全巻
作者: あだち充
出版社: 小学館

作品紹介

ラフはあだち充が描いたラブコメ漫画。タッチやH2など野球ラブコメ漫画があだち充の作品では有名ですが、ラフはまた新鮮な感覚で読めるラブコメではないでしょうか。

競泳を題材にしているこの作品の主人公は大和圭介。実家は和菓子屋。ヒロインの二ノ宮亜美の実家も和菓子屋であるが、2つの家は犬猿の仲。

大和圭介は中学時代に競泳の自由形で全国大会3位になった実力者。しかし、万年3位で1位になれない自分に嫌気がさし、高校では平泳ぎに転向しようとするのだった・・・。

ところが、亜美の許婚で自由形100mと200mの日本記録保持者でもある仲西弘樹に圭介の泳ぎはあらけずりだが、記録は伸びる可能性があるといわれ、圭介は自由形を続けることにしたのだった。

二ノ宮亜美は飛び込みの選手でもある美少女。当初大和圭介をうらんでいたが、次第に圭介と打ち解けてゆく。

そしてその亜美にほれている圭介の仲間達が次々と登場する。

圭介を含めた仲間たち5人が引き起こす事件や笑いの数々はラフには欠かせない。笑いあり、涙あり。ラフは仲間との絆の大切さを教えてくれる漫画でもあります。この5人のかけあいがどこか漫画を読んでいてアットホームというか、温かい気持ちにさせてくれる要因の1つかも知れませんね。

そんな圭介の仲間を少しご紹介しましょう。

■ラフの登場人物

・関和明

空手3段で運動能力抜群。当初はバスケットボール部に所属していた。女の子にもてたがり。後に亜美に憧れて水泳部の厳しい試験も合格して水泳部員となる。

もともと運動神経は飛びぬけたものがあるために、最初は泳げなかったにも関わらず記録を次々と伸ばしてゆき、圭介も脅かすほどになっていった。

持ち前の空手の技で圭介を救う場面もある。

・緒方剛

野球部期待の星である。亜美とは中学時代からの同級生で、彼女にほれ込んでいる。野球部では4番を打ち、運動神経も優れている。亜美が好きだったが、彼女が本当に好きな人物を知って、亜美のことはあきらめる。

緒方が最後に去ってゆくシーンは忘れられない。

・北野京太郎

身長が高く、ごつい体つき。肉体美を自慢したがる傾向がある。圭介と同じく水泳部に所属。種目はバタフライ。顔と体からは想像もできないくらい頭がよかったりもする。

・久米勝

陸上部に所属する。まん丸とした体格の砲丸投げ選手。好きな子がいるが、その子が緒方のことを好きなことを知って、彼女に協力しようとする。そのことを知った緒方はわざと彼女に冷たく接して、久米の怒りをかう。緒方は悪役になることで久米の本当の気持ちを大切にするように伝えたかったのだった・・・。

■ラフの単行本他

ラフの単行本は第1巻から12巻(全巻)までが発刊されています。文庫版もあります。こちらは全部で7巻となります。

またワイド版もありまして、こちらは全部で6巻です。

ラフの連載は小学館の週刊少年サンデーにて1987年から2年間掲載されています。

あだち充の作品の中でもちょっとテイストの違った感覚が個人的にはとても好きな漫画です。また、評論家の中でもあだち充の作品の中でも最高の出来であると語る人もいます。

あだち充の作品、「タッチ」や「H2」などが好きな方は是非読んで欲しい漫画ですね。